信州北信濃 坂爪農園のリンゴの四季
信州北信濃のリンゴ便りをお届けいたします。
りんごが育つまでにはさまざまな作業があり、1月からはじまり9月から11月の収穫を迎えるまで1年通して行われています。
春
剪定(1~3月)
りんご栽培の中で一番最初の作業でもあり、りんご作業の中で一番大事で奥が深い作業です。まだ樹が眠っている寒い冬の間に今年一年の樹体、 5年後10年後を想像しながら余分な枝を切り、葉や果実に日光がまんべんなく当たる準備をしておきます。
2010年2月20日剪定スタートです。
御年70歳に近いコンビと青年??の従兄弟コンビで作業を進めます。
雪が無い年は剪定作業は、順調に進みますが、まだリンゴの芽は出ていません。
この後、4月にはリンゴの息吹を感じられる頃となり、5月開花となります。
2010年は、雪は平年並みの冬でしたが、寒さが厳しかったです。
5月 開花・花摘み・受粉
リンゴの花のつぼみも随分と大きくなり開花直前です。
開花直前です。5月に入りこのつぼみが白い花を咲かせてくれます。
春暖かくなりりんごの花が咲くと、ちゃんと実になるようマメコバチなどが花から花へ花粉を運び受粉をしてくれます。 同じ品種の花粉を受粉しても美味しいりんごができないため、当園ではマメコバチに全てを任せるのでなく多品種のリンゴの花粉を受粉させる「人工受粉」 も補助的に行なっています。
花粉症の方にはとても想像ができない作業です。
2010年 リンゴ開花5月4日
写真上 りんご「シナノゴールド」の花
写真下 りんご「ふじ」の花。
品種によって、若干花びらの色が違います。
花摘み・受粉
リンゴの花が咲くと忙しい日が続きます。通常りんごの花は5個でまとまって咲きますが、 まとまった花のうち中心の花1つだけ残して、他は摘み取ります。摘み取った花は、受粉用の花粉として使用します。
写真上の「花摘み」は、フジに使用する花粉を取るために、「王林」の花のつぼみを摘み取っている作業です。
マメコバチが受粉の手伝いをしてくれます。受粉のためマメコバチたちにかなりお世話になりますので、毎年マメコバチたちの棲家を作って上げます。
冬場の閑散期、「ヨシ」の穂を20セントほどに切ります。「ヨシ」の穂の中にマメコバチたちは、巣を作り卵を産みます。
夏
6~7月 摘果
花が散った後、形の良い実だけ残して、余分な実は取り除きます(摘果)。 花摘みが行なわれなかった箇所には、5つほど実が結実しますので、将来大きくなりそうな中心の「実」だけ1つ残して、 それ以外をとる作業が「摘果」です。摘果作業は一度行うだけでは済みません。 実の状態を見ながら、大きくて形の良い「実」だけを残し、徐々にりんごの数を減らし、 数が減ることで養分が集中して行き渡り、徐々に実が肥大していきます。 こうした「仕上げ摘果」を7月初旬まで続けます。
受粉後、5つほどの実が実ります。
5つほどのりんごの小さな実を1つに絞込みます。
高所作業車を駆使して、将来大きく形がよさそうな実だけを残す摘果を行ないます。
5~9月 夏管理
果実を育てている期間は、病気や害虫から守るために、また栄養分を下草に取られないように、りんご園の草刈や農薬散布をします。 こういった下草刈のまめな作業がしばらく続きます。
バギーカーのような草刈り機を駆使して、リンゴ畑の中の草刈りをします。
秋
9~12月 収穫
9月からりんごの収穫がスタートします。
2010年期のりんご収穫のスケジュールは以下のとおりでした。
9月初旬から「サンつがる」
9月末から「シナノドルチェ」
10月初旬から「秋映」(あきばえ)
10月中旬から「シナノスイート」
10月中旬から「陽光」
11月初旬から黄色のりんご「シナノゴールド」
11月初旬から青リンゴ「王林」
りんご3兄弟の1つの「秋映」(あきばえ)。信州ならではの長野県オリジナルりんごです。
りんご3兄弟の1つの「シナノスイート」。甘さが特徴の信州ならではの長野県オリジナルりんごです。
りんご3兄弟の1つの「シナノゴールド」甘酸バランスの良い信州ならではの長野県オリジナルりんごです。
晩秋
11月下旬 完熟サンふじ収穫
11月末、信州北信濃に雪が降る直前に「サンふじ」は収穫いたします。
「完熟」あくまで「完熟」を追求した11月末に収穫の「サンふじ」は美味しさが一味も二味も違います。
今年も、11月末の収穫予定です。
「完熟」あくまで「完熟」を追求した蜜がたっぷりと載った「完熟サンふじ」をご賞味くださいませ。